倉庫借りる時に掛かる諸費用と家賃相場

倉庫を借りて事業を開始したい。

 

そんな時に思うのが、諸費用を含めるといくらの初期費用が掛かるのか?気になる方も多いと思います。今回はこれから倉庫業を始める方向けに倉庫を借りる際に掛かる費用や家賃相場の考え方について解説をします。

 

倉庫の賃料相場はどう決まる?

 

倉庫の場合の家賃は一般的に坪単価を算出して坪単価×坪数で決まります。坪単価については東京都であれば6000~8000円、筆者の担当エリアとなる埼玉県では3000~5000円辺りの金額で設定されているケースが多いです。

 

ただし坪単価については簡単に算出できるようなものでなく、様々な条件を加味して決められるので時として相場よりも異常に高い物件、安い物件などが出てくることもあります。ちなみに倉庫の場合は下記のような条件が坪単価は算出されます。

 

  • 土地の広さ
  • 土地の形状
  • 倉庫の構造や築年数
  • 前面道路の幅員や環境
  • 路線価格

 

貸倉庫の諸費用

 

倉庫の賃貸契約は仲介手数料や敷金・礼金など一般住居と掛かる諸費用が似ています。しかしながら、各部分について事業用ならではの事情もあったりして思ったよりも高額になるケースがあるのです。

 

仲介手数料

 

物件の契約が成立した際に不動産会社へ支払う手数料となります。賃貸の場合、住居と同じく家賃1ヶ月分+税を上限とする費用を支払うことになりますが事業用となる倉庫や工場の場合、権利金が設定されているケースもあるので注意が必要です。

 

権利金

 

収益を見込める事業用の物件は借り手からの需要も多く、こうした物件に対する対価として権利金が設定されているケースがあります。権利金は礼金と似た性質を持っていて返却がされない払込みの諸費用と言えます。

 

また、権利金がある場合は権利金を売買代金とみなして仲介手数料の請求ができるため仲介手数料が高くなることもあります。

 

これがどういうことなのかと言うと、例えば賃料9万・権利金200万のケースで仲介手数料にどのような差が出るのか計算してみましょう。

 

【仲介手数料が家賃の場合】 9万×1.1=9万9千円
【仲介手数料が権利金の場合】 200万×5%=10万+税(11万円

 

権利金が設定されている物件の方が仲介手数料が高くなってしまいました。事業用の場合、仲介手数料は高い方を請求できることになるので権利金が設定されている場合はその金額にも注目してみましょう。

 

敷金

 

敷金はわかりやすく言うと入居時に貸主へ預けるお金であり、退去時に返却をされるものです。目的としては、家賃の滞納や退去時の修繕費用として充てられる費用であり、仮に退去時に敷金で原状回復費用を賄えるのであれば残った分は返却されます。

 

ちなみに倉庫を借りる際は住居の賃貸とは違い、賃料や原状回復費用が高額になるため家賃の4~10ヶ月分の間で設定されるケースが多いです。また注意点として販売図面に時折、【○ヶ月敷金償却】や【○ヶ月敷引き】と書いてある場合はその月分の敷金は退去時に余ったとしても返還されません。

 

礼金

 

礼金とは簡単言うと貸してくれたことによるお礼金の意味合いがあり、こちらは一切返還のされない初期費用と言えます。倉庫の場合は2~4ヶ月分の礼金が掛かることが多くこちらも軽視できない初期費用となっています。

 

文面だけ見ると、今の時代に必要なのか・・・という疑問も残りますが、実務上倉庫や店舗の場合は好立地の場合であると多くの借りてが現れるのでこうした商習慣が続いているんだと思います。

 

保証料

 

保証料とは家賃の保証を行ってくれる保証会社に払う委託料です。一昔前では賃貸物件を借りる場合は親族などから保証人をつけて賃貸契約を結ぶことが多かったのですが、現在は保証会社がその役割を担っています。

 

倉庫においては契約時に月額賃料1ヶ月分を保証会社に支払うケースが多く、倉庫によっては保証会社を通さないと契約自体を結んでくれない所もあるので必要な初期費用と言えます。

 

火災保険(借家人賠償保険)

 

倉庫の火災保険は基本的に貸主と借主の双方が加入します。貸主の火災保険では外観や屋根など倉庫そのものを守るためにあって、借主の過失や事故で起きた火災による倉庫内の商品や設備は貸主の保険で補償されないためです。

 

また、火災保険には借家人賠償保険というものが付帯できまして、こちらがテナントにとって必須とも言える内容になります。借家人賠償保険とは借主の過失によって起きた火災で倉庫を毀損してしまった場合にオーナーに対して発生した損害を補償してくれるものになります。

 

気になる費用面ですが火災保険の場合は補償内容、物件の構造、床面積、築年数などあらゆる条件を査定しての見積もり金額となるため一概にいくらという金額が出せないものになりますが、よほど大きな倉庫でない限り年間数万円で済むケースが多いです。

 

トータルの諸費用はいくらになる?

 

上記で挙げたものが主に物件を借りる際の初期費用として掛かる部分になります。それでは、実際に物件を借りる時にいくらの諸費用が必要になるのか?下記の物件を参考に算出してみましょう。

 

倉庫

建物面積:200坪

家賃:1,100,000円(税込)

敷金:4ヶ月(償却1ヶ月)

礼金:2ヶ月

取引態様:専任媒介(仲介手数料賃料1ヶ月)

【備考】

家賃保証会社加入必須(初回100%)

火災保険指定業者有り


 

上記のような倉庫は割とよく見る物件になります。家賃が100万ということでこちらを基準に計算をすると以下の形に。

 

敷金:4,000,000円

礼金:2,200,000円

仲介手数料:1,100,000円

保証料:1,000,000円

火災保険:300,000円

合計=8,600,000


 

結論から言うと物件を借りる際は家賃の5~10倍の金額が初期費用として掛かることを頭に入れた上で物件を探す必要があります。もちろん、通常は開業に向けた機材や設備、倉庫内の増設工事を含めて予算を考える必要があるため、初期費用というものは非常に高額になることがわかると思います。

 

筆者
初期費用をおさえるには家賃を基準に考える必要があります。家賃が下がると相対的にその他の費用も下がることになるためです。

 

倉庫業の初期費用を抑える方法

 

事業は何をするにしても大きな初期投資が必要です。それでも、経営者や個人事業主の視点で考えるとこれらの費用を少しでも抑えていくということもまた大切な要素と言えるでしょう。ここでは、倉庫を借りる際に掛かる初期費用を少しでも抑える方法の実情について解説します。

 

礼金の減額交渉

 

数ある諸費用の中でも礼金は比較的交渉の余地がある諸費用と言えます。もっとも、物件が市場に出たばかりで間もない頃は様々なテナントから問い合わせが入るので貸主も強気であることが一般的ですが、物件が長い期間残っている場合は固定資産税や維持費の負担が貸主にとって大きくなるので礼金1~2ヶ月の減額を承諾してもらえる可能性はあります。

 

家賃・フリーレント交渉

 

フリーレントとは、入居後の一定期間家賃が無料になることを指します。いわゆるサービス期間のようなもので、物件によっては販売図面の中にフリーレント1ヶ月などの文言が記載されているケースもありますが、記載がない場合でも入居付けに意欲的な貸主の場合は承諾をしてくれる場合があるので交渉を持ちかけるのも面白いかもしれません。

 

また、家賃自体にも交渉の余地はあります。基本的に家賃は坪単価や周辺の取引実例などをもとに算出するのですが、周辺に貸出しをしている倉庫が複数あったりすると、貸主側はいち早く入居をさせて収益を得たいと考える傾向にあるので減額に応じてくれることもあります。

 

初期費用減額交渉のコツ

 

物件を借りたいテナントは世の中に複数いるので、ただ「安くしてください」というだけでは貸主にとってメリットを感じづらく実務上では断られることが多いです。

 

交渉を成功させるコツとしては、自社が借りることをメリットに感じて貰えるようなアピールポイントを契約前の段階でしっかりと貸主へ伝えることです。では、具体的にどのようなことにオーナーは興味を持つのかというと以下のような内容は条件を引き出しやすいと言えます。

 

  • 社会的信頼のある企業
  • 長期入居を想定している
  • 家賃滞納の心配が少ない
  • 周辺環境に配慮した事業

 

貸主は出来る限り長く入居できるテナントや安心して貸出すことができるテナントを望んでいる場合が多いです。大企業であればそれだけでコンプライアンスが徹底しており周辺住民との調和や滞納のリスクを避けることができると考えるオーナーも実務上多いです。

 

また、個人事業主や小さな会社で倉庫を借りる場合でも入居期間や財務状況を伝えることでオーナーが不安に思っている部分を解消してあげることで減額に応じてくれるケースが過去何度もありました。

 

初期費用は高額になるケースが多いので少しでも負担を減らすことは経営者であれば誰もが思うことです。是非後悔のない物件選びを行ってください。

 

また、物件をお探しの場合は埼玉県であれば倉庫業に特化したチャネル持つ筆者にご相談ください。未公開含めその日に出せる最適な物件をご提案致します!

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