【利用者に聞いた】注文住宅で不要なオプション設備5選

法令の制限さえ守れば自分の理想とする間取りや設備を導入できる注文住宅は何でもできるからこそ、住んでみて後悔をしたという部分も実は多かったりします。

実際に当サイトではクラウドソージングを使い、注文住宅を建てた人に対して「ここはいらなかった・・・」という部分がないかアンケート調査を取ってみたところ以下のような回答でした。

注文住宅の設備100人アンケート結果

実に半数以上の人が何らかの仕様において「ここまでする必要がなかった・・・」という回答をしています。

実際に実務に携わっている私からしてもこれはおおよそ予想していた結果なのですが、なぜ多くの人が自分で設計できる注文住宅で後悔をしてしまうのかというと、ほとんどが不必要なオプションや設計を追加しているということです。

これはメーカー側も悪い部分ではあるのですが、予算を増やしてオプションをつけるのであれば売り上げも上がるので基本営業マンや設計士は心の中でいらないと思っていても止めることはしません。

今回は、そんな注文住宅においてアンケート回答の多かった「不必要だと感じた設備」について話します。

リビングの吹き抜け

明るい陽光が常に差し込む開放感抜群の存在である吹き抜けは多くのお客様が要望する非常に人気のオプション設計と言えますが、実際に住んでみて後悔する方も多い部分です。これは吹き抜けのメリットデメリットを比較するとよくわかります。

メリットデメリット
日当たり抜群
開放感
冷暖房コスト増
掃除が大変
耐震等級に影響する

思いつくあたりで上げるメリットデメリットですが、何か違いを感じないでしょうか?

そう吹き抜けのメリットは主に気分的な面であり、デメリットは生活に直結する項目となっているのです。特にアンケートで吹き抜けに対して後悔をしている人達の中で多かった回答が以下のようなものです。

はじめは日当たりの良さと天井をみることで気分が高揚していたが、脚立を使っての掃除などやることが多くて今思えばいらなかった。

夏場や冬場など家についてすぐ部屋が暖まらない・冷えないので電気代は結構変わってくると思う。

もちろん、吹き抜けにして数年たっても後悔していないという方もいますが、大体の方が最初だけで徐々にデメリットの方が目に付くようになったという回答です。

また、吹き抜けのもう一点のデメリットとしては木造の場合などは吹き抜けを作ることによって耐震等級に影響をする可能性があるということです。

耐震等級とは地震に対する建物の強度を表すものであり、吹き抜けを作る場合はどうしても構造上建物が弱くなります。耐震等級は1~3まであり3が最も強い強度です。

仮に等級が1だったとしても正直倒壊のリスクは大きくはないのですが、耐震等級は地震保険の割引率に大幅な差があるので吹き抜けを作ることによって耐震等級が取れない可能性があるという部分も金銭面のデメリットです。

耐震等級地震保険割引率(始期契約時)
110%
230%
350%

床暖房設備

床暖房についても非常にご要望の多いオプションで、メーカーによっては標準仕様となっているほど住宅業界には浸透をしています。では、なぜこの床暖房を入れて後悔してる方がいるのか?

それは単純に使わないという意見が多かったです。

導入当初から使わないとは思っていたけど、実際全く使っていない。現状では断熱が優れているのか冬も使うほどの日はなかったです。

高気密・高断熱に期待して注文建てたときに床暖房入れれば更に快適に・・・って思って入れたけどエアコンだけで十分で使っていません。

床暖房は大きく分けて温水式と電気式の2種類がありますが、どちらもすぐに室内が暖まるということはありません。ただし、実務上では立ち仕事の多いキッチンの床面など特定の場所に設置することに満足している方もそれなりにいらっしゃいました。

電気式温水式
初期費用(1帖)約5~7万約6.5~10万
暖まり温水に比べ遅め電気に比べ早め
耐用年数30~50年30~50年
特徴電気を通して熱を放出する。メンテナンスは主に不要だが、修理を行うことが難しいため、トラブルの際は交換となることも主に給湯器などの熱源を使い温める。そのため本体の耐用年数は長いが先に給湯器の寿命がくる。また、寒冷地では不凍液の交換など追加コスト有(10年ごと5万程度)

床暖房の話をすると営業マンから決まり文句で「後からつけると工事費用が高額になる」と言われ、そこで焦ってしまいつけてしまったが必要なかったなんて回答もあるので導入の際はしっかり検討しましょう。

浴室の窓

昔なら当たり前にあった浴室の窓ですが、現在では不要と考える人も多いようです。これは意外な回答と感じる方も多いと思いますが、たしかに現在は浴室の換気性能が飛躍的に向上したことにより窓を付けなくても十分な換気性能を発揮できます。

+5万ほど払って付けた窓ですが、閉めっぱなしにした状態でも24時間換気扇を回せば風呂場の湿気はあまり気にならないので必要なかったかも

立地によるかもしれませんが、うちはそもそも浴室の窓を開けると隣地の目が気になってしまうので必要なかったです。

浴室の換気について実を言うと、窓やドアを閉めて密閉した状態で換気扇を回すと最も効率よく浴室内の湿気を排出できると言われています。これは窓が開いていると空気の逃げ道が二方向になり換気扇がうまく空気を吸いだせなくなってしまうためです。

以上のことから浴室の窓がオプションであれば他に経費をかけるということも選択肢になりそうです。

天窓

天窓は周辺環境に影響されず採光が取れる人気のオプションになりますが、こちらも雨漏りのリスクや掃除の大変さ、メンテナンス面から心配な声が上がっています。

届かない位置にあるので機械式の開閉にしているが、この先いつかは故障すると思うと雨も入るしコストもかかるのでいらなかった

外側に鳥の糞やコケが付くとかで割と頻繁に汚れるから本当に大変!屋根なので掃除もしづらいし買うときにわかっていればつけなかったです!

一般的に天窓が付く場所は屋根などの人が気軽に立ち入れない場所です。そのため、外部の汚れにストレスを感じている方が非常に多く、採光と日々の維持管理のどちらを取るか天秤にかけた上で検討するとよいかもしれません。

ただ、23区内など土地が狭小地となりやすいエリアでは設計上天窓を付けることで納戸を居室に変えられるなど一定のメリットもあるので、土地土地によって利用価値が変わるものでもあります。

壁掛けテレビ

テレビに壁に埋め込む施工をすることでリビングが広くなるこちらも人気のオプションですが、コスト面から公開をされている方が多いです。

また、つけ外しが容易でないことから設置場所を数センチでも誤るとテレビが見づらい状況がこの先ずっと続く・・・なんて経験を入居して即後悔をされている可哀そうな方もいました。。。

うちは壁掛けテレビのおかげで模様替えができません。住宅購入時はテレビ台に半畳ほどのスペースが取られるのが嫌で壁掛けにしましたが今となってはDVDプレイヤーとかおいて結局テレビ台おいてるし後悔です。

テレビの買い替え時などに追加の工事がかかるので費用面で重荷に感じた。

必ず設備に対するメリットデメリットの確認をしよう

いかがだったでしょうか。注文住宅の購入を考えるべきことが多すぎて、住んでから思いもしていない事態に陥ることがあります。

特に追加で予算をかけてそんなことが起きてしまったら・・・と思うと大きな後悔を生んでしまうので必ず気になる設備があったらその設備の悪い面などの意見も目にするようにしましょう。

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