建売に欠陥が多いは本当?評判が悪いと聞くけどほんとのところは?

将来の為に初めて家探しを考えていざ物件を探してみると住宅業界はわかりづらい部分って多いですよね。

なんか建売には欠陥が多いと聞くけど・・・

安い・引き渡しまでのスケジュールがわかりやすいなど、建売は土地の持たない人であれば必ず選択肢にあがる候補の一つでありますがあなたは黒い噂を聞いたことがないでしょうか?

欠陥・・・手抜き工事・・・施工ミスなど・・・

一生に一度の買い物でこんなことが起きてはたまったものじゃありませんよね。今回は不動産業界に勤める筆者が建売の実情についてお話します。

最後に安さは魅力だけど欠陥が怖い・・・なんて人におすすめできる方法なんかも解説しているので是非最後までご覧ください!

そもそも建売とは?

建売住宅

建売とは文字通り土地に家を建ててから販売をする住宅のことです。ハウスメーカーや建売販売業者が土地を購入して、誰が購入するかわからない中で規格化された住宅を建築して土地と建物をセットにして市場に販売する形式です。

反対に建築をする前に土地を購入もしくは自分の土地で住宅の設計からメーカーと一緒に考えて作る家のことを注文住宅と呼びます。

建売は買い手がいない中で作る家で土地探しや設計からフルオーダーで作る家を注文住宅と言うのか!!

そして分譲住宅は分譲された土地上に建てられている住宅のことで意味としては建売と同じです。イメージとしては土地が区画されて複数ある建売といったところです。

分譲地

施工ミスや欠陥住宅のリスクは?建売の評判ってどうなの?

建売住宅はコストを抑えて建築しているから施工ミスや質の悪い部材を使って欠陥住宅も多いって聞くけど・・・

ネットで建売について調べてみるとこんな口コミを目にすることがあるかもしれません。たしかに建売は1からオーダーメイドして作る注文住宅と比べて間取りや内外装がパッケージ化された状態で販売されるため低コストで販売をすることができます。

そして、施工ミスや欠陥住宅の問題は残念ながら0ではありません。

それじゃ建売ってやっぱ危険なんじゃないの?

実は平成以前の建売はお客様に引き渡した後に雨漏りや床が傾くなど・・・こうした問題が表面化してトラブルになることが多くありました。

しかし、平成21年に施行された「住宅品確法」によって消費者を守る取り組みがなされ、更には現在の厳しい検査体制によってほとんどそうした心配がないというレベルまで達しています。

住宅品確法とは?

わかりやすく言うと全ての新築住宅は基本構造部分について10年間の瑕疵担保責任が義務づけられているため、10年以内にこうした部分の異常が起これば直ちに修繕をしてもらえるという法律です。

売主となるメーカー側は建売の販売をする際に供託所へ保証として使う費用を事前に収める必要があり、仮に10年以内にメーカーが倒産をしたとしても基本構造部分に異常が起きれば供託所からの還付によって修繕を受けることができます。

法律による強制された保証と10年という長い期間によって消費者は守られているので現在は手抜き工事をしにくい状況にあるのです。

建築基準法に基づく検査体制

また、新築を建てる際にも現在は建築基準法による中間検査と完了検査を受けて初めて検査済証というものが役所から発行されます。

中間検査では耐力壁の設置状況や構造体の接合具合、柱や筋交いなどが図面通りに作成されているのかなどを確認し、完了検査では室内における採光や換気の状況などを確認しています。

ただし、本音を言うとこの建基法上の検査においては割と簡略的なものであって検査自体に合格することは難しいことでもなく欠陥が100%防げるほどの精度で検査をしているとも言い切れないのが実情でもあったりします。

建売はなぜ欠陥が多いと言われるのか?

昔のイメージが根強く残っているのではないかと思います。たしかに以前は先輩業者に聞くと雨漏りの発生など割とよく聞く話であったみたいです。

また、知り合いのハウスメーカーに勤める社員は自社の注文住宅を勧めるためにこうした建売のトラブル事例をお客様に話しているなどと言ったことも。

こうした部分が広がって今でも建売は欠陥が多いという噂が一人歩きをしているのでしょうか。

しかし、一つ言わせてもらうと欠陥は注文住宅でも建売でも起こりうることであり、一番は現場の作業者による問題。

具体的に言えば断熱材の入れ忘れやコーキングが甘く隙間ができてしまってそこから水が入り内部を腐らせてしまったなど現場で働く人の手によってその住宅の質が大きく変わってしまうのです。

建売は基本的に完成した状態で販売されているため内部を見ることができないので、そうした不安を更に募らせてしまうということもあるかもしれません。

建売の安さは魅力なんだけど、怖い部分もあるな・・・
欠陥住宅を防ぐいい方法はないの?

欠陥の心配がない建売住宅を購入するおすすめの方法

現在では施工の技術があがったことや法律によって守られていることもあって欠陥のリスクはなくなりつつありますが、100%に近い状態で安心して建売と購入したいと思う場合は以下の部分を参考にしてみてください。

住宅性能評価を受けた建売住宅を選ぶ

住宅性能評価10分野評価項目

住宅性能評価とは国認定の第三者機関によって住宅の性能を10項目で評価した記録であり、一般的に家の成績表と言われるものです。

現在では飯田グループホールディングスをはじめ建売の物件に関してもこの住宅性能評価を取得している建売が数多くありまして、これを取得している場合は計4回の現場検査を検査を受けていることになるので欠陥に対するリスクを軽減できます。

ちなみに検査は以下のタイミングで行われるので欠陥や施工不良も同時に防げる可能性が高いです。

基礎配筋検査

住宅の基礎

基礎の配筋を終えてコンクリートを流し込んでしまうともう基礎の中身は目視で確認をすることができませんが、1回目の検査ではこの段階で構造や施工を確認します。

躯体工事完了検査

躯体工事検査

骨組みが構造図ともとに正しく作られているのかや構造材の規格、釘が正しく打たれているか、床や屋根の合板の厚さなど上述していた建基法の中間検査よりも更に多項目のチェックリストに基づいて行われる検査です。

内装検査

断熱材の様子

内装はボードをはめてクロスを貼ると中が見えなくなりますが、性能評価の検査では内装下地張りの直前の工事の完了時にも検査があります。ここでは外壁や断熱材についての確認があります。

竣工時検査

竣工時

建築工事が完了となる竣工。ここでは最終段階として仕上げ材や寸法などが改めて図面通りに作られているかを確認します。

住宅性能検査はいづれも重要な場面で検査を挟むことになるので住宅性能自体を上げることはもとより欠陥住宅へのリスクヘッジになっているともいえるのです。

建売購入者100名の口コミアンケート調査

欠陥トラブルアンケート調査:平成25年以降の購入者100名を対象

建売住宅購入者100名に対して実際に購入後に欠陥によるトラブルが起きたかをアンケート調査を行いました。

結論から言いますと6名の方が購入後~5年の間でトラブルが起きたと回答をしています。この数値が高いか低いか感じるかは人それぞれだと思いますがいづれも品確法による保証の対象で修繕費に追加費用が掛かったということはありませんでした。

36歳男性

引き渡しから1年して床が一部反りあがってしまいました。幸いアフター対応にすぐ駆けつけてくれて床を張り替えたのですがそこからは異常はありません。

40歳女性

住み始めて3年くらいしたところで突如基礎の部分に大きなヒビ割れが起きてかなり心配になりました。もちろんすぐにメーカーさんへ連絡をして直してもらい対応自体に不満はありません。でも本当に直ったのかとか素人にはわからないですから今でも少し心配だったりします。

32歳男性

床下の点検口を定期点検見ると断熱材が外れていました。どうも冷暖房が効きづらいなと感じていたんですが修復は簡単らしくすぐに直してもらいました。

46歳女性

1階の窓枠から雨漏りが発生しました。起きたときはまだまだ住宅ローンの残債がかなり残っていて大変ショックを受けまして、販売業者とのやり取りもかなり面倒だったのを覚えています。実際には壁を開けて中の修復や断熱材を取り換えたみたいでその後雨漏りはなくなりましたが気持ち的には全然すっきりしません。

最終手段はホームインスペクション

ここまでの内容で欠陥に対するリアルな現状を述べてきまして、現在はリスクは過去に比べ軽減されながらも100%安心とは言えない状況でもあります。

しかしこれは注文住宅においても言えることであって、難しい問題ですがどうしても心配ということであれば前述した住宅性能評価を受けた建売に尚且つ自己負担でホームインスペクションを入れるというのも一つの手かと思います。

ホームインスペクションとは住宅の施工不具合を調べる第三者機関の診断でして、主に建築士などの専門家が事細かに住宅の細部を検査してくれます。そして、何よりご自身が費用を払って依頼するわけなので安心感もあると思いますよ。

費用は10万円前後と負担にはなりますが、専門家のお墨付きをもらって先々安心に暮らしたいという方は是非検討してみてください。

人生最大の買い物である住宅をより快適安全に。Byウルゾカウゾ不動産

最新情報をチェックしよう!